常緑広葉樹の金木犀

こんにちは。もりもり先生です。

最近、街中がキンモクセイの香りに包まれていますね。

私は子供のころからキンモクセイが大好きで、校庭の隅にあった大きなキンモクセイを秘密基地にしていました。

どういうことかというと、たまたまその樹の枝が地面近くから螺旋状に生えていて、

それをヨジヨジと上るとちょうど座りやすい空間があり、座れるようになっていました。

私は毎日そこでキンモクセイの香りを嗅ぎながら、葉っぱの隙間から他の子が下校していくのを眺めていました。


今話したとおり、キンモクセイは外からは中の私が見えないほど葉が生い茂っています。

大きな樹になると4mほど成長するそうです。

私が上っていたのも3mくらいはあったと思います。

常緑の小高木として庭に植えているお家もよく見かけますね。

香りが特徴的で、日本三大芳香木の一つだそうです。

他は沈丁花(じんちょうげ)、梔子(クチナシ)です。

二つとも大好きな花です。


あまり意識したことありませんでしたが、キンモクセイは常緑樹ですね。

でなければ私の秘密基地はもろバレでした。

常緑樹は一年を通して常に緑色の葉っぱが生えている樹木をいい、反対は落葉樹です。

常緑樹も1~2年で葉は寿命を迎えますが、常に新しい葉を作っているので散り切ってしまうことはありません。

思いつきやすいのは、マツやヒノキ、ツバキでしょうか。

対して落葉樹は気温低下に対応して定期的に一斉に葉を落とします。

イチョウやサクラがそうですね。


「~樹」シリーズで授業で教わった言葉がありますが、思いつきますか?

広葉樹・針葉樹です。

落葉樹・常緑樹・広葉樹・針葉樹といっぺんに教わってパンクした覚えがあります。


落葉樹・常緑樹は、葉っぱが落ちるか落ちないかを分けるのに対して、

広葉樹・針葉樹は、種子の属性を分別する言葉です。分かりやすく葉の形で表現しています。


どういうことかというと、広葉樹はまず、果実を作ります。

種子となる「胚珠(はいしゅ)」を「子房(しぼう)」が包んでいるのが被子植物。

この子房が成熟すると果実となります。リンゴやブドウなどが想像しやすいでしょう。

被子植物に分類される樹木が、広葉樹とされています。


なので、常緑樹と落葉樹の話を絡めると

一年葉の色が変わらない広葉樹は、キンモクセイやツバキ、

ちょっと聞いたことがないかもしれないけれど絶対見たことがあると思うのがクロガネモチですね。

落葉する広葉樹はサクラやケヤキなどです。秋に紅葉するものはだいたいそうですね。


しかしここで気を付けなければならないのが、イチョウです。

紅葉の時期に綺麗な樹といえばすぐに思いつきますが、なんとイチョウは針葉樹なんです。


針葉樹は先ほどの広葉樹に対して、種子となる「胚珠」を「子房」が包んでいない植物です。

裸子植物といいます。種子が裸なんですね。

松ぼっくりや松かさなどの球果ができます。

イチョウの実といったら「ぎんなん」ですが、これは球果に分類されます。

果実のようなフカフカした部分がありますが、これは外種皮に分類されています。

なのでイチョウは葉が扁平なのに針葉樹というちょっと稀な分類になっています。


まあイチョウは有名なレアケースとして置いとき、

針葉樹林は基本的に名前の通り針の様な細長い形をした葉を持つ樹です。

マツやヒノキ、クリスマスツリーのモミの木も針葉樹です。

葉の表面積が小さいので葉の水分が凍りにくく、寒い地域に強い植物です。

永久凍土、ツンドラにも生えています。強い!


針葉樹は常緑樹が多く、一年を通して生い茂っています。

落葉樹は先ほどのイチョウと、カラマツがあります。

カラマツは日本特産の松の中で唯一の落葉針葉樹です。

同じ松でもクロマツやアカマツは落葉しません。


旅行で地方の山に行くと

北へ行った時と南へ行ったとき、

低めの山が多いエリアに行った時と高い山が多いエリアに行ったとき、

その時々で山の色合いや印象が変わります。

広葉樹が多い山は樹の背が低いのでなんだか可愛らしいです。

寒い険しい山は槍の様にまっすぐと針葉樹がそそり立っています。


もし山登りに興味がなくても(私も苦手です)

見てその土地を感じれる知識があるのは素敵なことだと思いますよ。

ではまた。



もりもり先生

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